ポストCookieに向けたデータ活用に向けて

CCIデータアナリストの田口です。今回はデジタルマーケティング業界で多く話題となっている「ポストCookie」に向けたデータ活用について触れていきたいと思います。

 

まず、そもそもで「ポストCookie」というワードが話題になっている背景としては、2024年後半から、ついにWebブラウザGoogle ChormeでもサードパーティCookieの利用が廃止される為です。この具体的なスケジュールはCCIで展開する「Data Dig」のサービスサイト上でコラムとして取り上げています。

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自社サイトData Digサイトコラム 「2023年のうちに把握しておきましょう。Google Chrome サードパーティークッキー廃止スケジュール」 から転載

 

サードパーティCookieは、デジタル広告配信において様々なターゲティング配信に活用されていることから、その広告配信への影響が大きく生じることもあり、2024年になり「ポストCookie」の話題はさらに注目度が増している状況です。

完全に余談ですが、2023年のM-1 グランプリで優勝した令和ロマンの最終決戦のネタでも「クッキーに未来は無い!」というボケが偶然ありましたが、なるほどタイミングが合うものだな…と個人的には感じていました(そのネタでは、お菓子のクッキー工場を指していましたが、デジマ業界にいる身としては、タイミングばっちりだな、と)。

 

 

本題に戻ります。上記の通り「ポストCookie」が大きく取り上げられていますが、アナリティクス(データ分析)領域に関して言えば、Cookie規制はすでに大きな影響が発生しています。それはiOS環境下におけるファーストパーティCookieの保持期間による影響です。

 

日本国内ではiOSを利用するユーザー、つまりiPhone利用ユーザーが約半分、とよく市場調査で取り上げられますが、そのiOS環境下ではサードパーティCookieは既に利用できない状態であり、さらにファーストパーティCookie自体もデフォルトでは7日間、広告配信からの流入の場合は24時間しか保持されない仕様となっています。

なお、ファーストパーティCookieは、GA4も含めて多くの分析ソリューションで来訪ユーザーを「新規来訪」「リピート来訪」と識別するために利用されています。この識別子として利用されているファーストパーティCookieの保持期間が短縮されると、どのような影響が生じるかは、以下の図をご覧ください。

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上記の図のように、iOS環境以外では同一ユーザーとして記録できますが、iOS環境では別々のユーザーとして記録されてしまう可能性が高い状態で、特にBtoC商材を扱うWebサイトに来訪するユーザーの多くはスマートフォンを利用して来訪するので、大きな影響が生じてしまいます。

 

補足しますと、上記の様にファーストパーティCookieの保持期間も短縮されている点を挙げると、本当に「Cookieに未来は無い!」といった印象を与えてしまうかもしれません。ただし、本来ファーストパーティCookieはWebサイト来訪ユーザーの行動履歴を記録し、次回の訪問時にも手間暇をかけずにサイト行動が行える、といった大きなメリットがあります。それは今後も同様で、ファーストパーティCookie自体は今後もWebサイトの利便性向上のため活用されるテクノロジーであることは間違いありません。少なくとも、この直近でファーストパーティCookie自体も利用廃止されることは無いです。

 

 

ただ、いざデータアナリストの立場に立つと、ファーストパーティCookieを利用した計測は制限が多くなっているのが事実ですし、さらに海外に目を向ければ、分析に利用するファーストパーティCookie種類は、来訪ユーザーの同意を得なければ有効にならないケースが大半です。同意しない場合、そもそもで分析ツールのファーストパーティCookieは生成されないので、そもそもでトラフィック計測が行えない、という状況です。

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この環境下でデータ活用をどのように進めるか、ですが、GA4を例にすると、会員ID(ユーザーID)をフックにした機能を強化しています。

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つまり、Cookie(ファーストパーティCookie)に依存しない形でのデータ基盤環境の用意を推奨している状態で、事実、先に述べたユニークユーザー数の計測についても、「レポートID」の設定であらかじめユーザーIDという識別子が用意されています。

【DA】post-cookie_03【補足1】

Googleは、2024年2月12日よりレポートID(ユーザーを計測するために利用されるID)の設定からGoogleシグナルを利用しないことをアナウンス済み。詳細は以下のコラムで説明しています。

【GA4】レポートIDにおけるGoogleシグナル削除の影響について


【補足2】
OneTrustのようなCMPツール上でCookie利用の拒否を選択した場合、そのユーザーに関しては会員IDの記録も不可です。この記録自体はファーストパーティCookieを通じて記録される仕様のためです。
ただし、会員IDを登録する行為が発生することは、来訪ユーザーから一定のエンゲージメントが得られている状態のため、分析に活用するCookie利用は同意を得られる可能性は高まります。

 

 

上記の通り、GA4(およびBigQuery)ではデータ活用に際して会員IDを活用した機能が用意されており、現状でもアップデートを続けています。会員IDを有することは、その先には必ず顧客データベースがあるため個人情報を取り扱っていく事に繋がりますが、これがポストCookieに向けた対策になる事は明白になりつつあります。

 

データ利用に際してはユーザーの方々からの同意を得る必要が出てきますが、そのデータを活用していけば、マーケティング施策において新たな展開が模索できることも事実です。

実際にCCIでは以下のような形で、一定条件のユーザーをGA4とBigQueryを通じてデジタル広告配信に活用した事例もあります。

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ポストCookieの到来に向け、CCI Analyticsでは今回取り上げた会員IDの取得、またデータ活用に向けたデータ基盤の活用支援などの事例を多く有しています。支援内容に興味関心がある場合は、ぜひ下記のリンクからお問い合わせください。

 

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